イビツウタ
二次創作リハビリ帳。更新不定期。
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「暴力や悪口は好意の裏返しなんだって」
さらりと王子が言うと、同席していた蜂蜜色の髪の少年ががたんと音をたてて椅子から立ち上がる。それを茶髪の少年がぐいと引き抑え、王子にぎろりと穏やかではない殺気を送る。
同じ顔のつくりをした少年の無言の怒りをも無視をして王子は続ける。
「あれだよ。不器用な愛情表現で、ねじ曲がっているんだけど本質では」
「愛なの?」
「うん」
「ほんとうに?」
「よかったねリヒャルト愛されてるね」
王子の笑みに剣聖は首が千切れそうなくらい頭を上下に振ってこたえると、するりと茶髪の少年の縛を逃れ傭兵旅団の部屋へと走っていく。
王都を奪還するのが先か、軍内で死傷者騒ぎの乱がおこるのが先か、悪乗りをして煽った王子にむけて影武者は大きくため息をついた。
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